透ける思いやり
地元の多可町周辺には『食べ助け』という習慣が有ります。
田舎なので各自のお家で食べる分のお野菜は作っていますが、出来過ぎちゃうということが有ります。
あっちのお家から「ピーマンの食べ助けしてくれる?」
こっちのお家から「キュウリが成りすぎたので食べ助けしてよー」と。
お野菜があっちにお裾分け、こっちへお裾分け、交換ごっこになったり。
先日、近所のおばあさんが「街の人に『食べ助け』とあげたらね、本当に助けると思われたみたいでね、「助けたげるわ!」と恩着せがましく言われたわ(>_<)と。
また、「農業されて無い人に食べ助けとあげたら、生もののゴミを減らすために捨てる代わりに悪いモノをあげたかのようにとられたわ」と。
自分の家族が食べる分ですから無農薬で作っていたりして虫が食ってたりしますが安心安全な丹精込めて作った野菜です。
しかも、基本的には人に差し出す時は出来映えの良いモノをあげますしね。
決して生ゴミ減らしなんてとんでもない!!
『食べ助け』という言葉は貰った人が気を遣わないでも済むようにという『思いやり』や『優しさ』が溢れた多可町の独特のええ言葉です。
相手を想う気持ちが透かしみえる言葉。
日本人の奥ゆかしい『つまらない物ですけど…』と贈り物を差し出すのと同様です。
そして、自然から授かった恵みを捨てることの無いようにと無駄を排して合理的、且つ、田舎らしいコミュニケーション手段(*^^)v
多可町のええとこです!!
コメント
コメントを投稿