妄想は潰す

『初耳学』の青学陸上部の原晋監督の回をご覧になりましたか?
日本で講演依頼NO1というだけのことはあります。
素晴らしかった!

で、その話の中で私も全く同じ考えのところがありました。
そのことを書きますね。

原晋監督が「常に半歩前の目標を立てること。目標を妄想と置き換えている人がいる」と。
きょんきょん塾を主宰していて正に同感というところがあります。

例えば中3になって、突然に『Dランクの学力のお子さんをAランクの高校志望』を言ってくる保護者サンがいるとします。

私は「それは無謀です!今が小学4年位ならイザ知らず、中学3年になってから無茶です」と止めます。

しかし、「子供がどうしても行きたいというのです」と。

偏差値のレベルのことや内申書のことなど丁寧に説明して、無謀を伝える。

すると、「目標を高く設定しておいて下げたら丁度いいかな?」と愚かなことを仰る。

お子さんの体力の無さやメンタルの弱さなども十分解ってられるのに、子供の無謀な夢片棒を担ごうとされる。

これは長年の経験から最もやってはいけないこと!
無茶な目標設定はもはや目標では無く妄想です。

Dランクの学力のお子さんなら、先ずは1つ上のCランクを設定すべき。
それだったら、何をやればいいか、クリアすべきことは何かも指針を打ち立てられる。

しかし、妄想は進む道も無いから打ち砕かれ、やる気を失せ、迷い悩み、メンタルをやられて自信を失いDランクすら厳しくなる
Eランクへ落ちていく。

子供は幼いから自分の現在の実力とその高校とのを本当には解ってない。

プライドから学校名や学科名に憧れたり、親戚の人が行ってるからみたいなフワフワと地に足のついていない妄想をする。

それに親が目標は高い方がいいだろう?と、宝くじも買わなければ当たらない的な夢見心地で付き合ってしまうと子供を潰してしまう。

子供には子供の個性や適正や才能がそれぞれ違う。
Aランクを狙うお子さんは勉強が好きで興味があって幼い頃からそれなりの日々を積み重ねてきている。

それを今まで遊ぶことやスポーツが好きで勉強もしてこなかった子供が中学3年になってからの、その希望は「目標」ではなく「妄想」

これは子供を潰す親のエゴとしか思えないけれど、『ドラゴン桜』の落ちこぼれが東大に受かるドラマのようなことを親も妄想してるのか?と困惑する。

ドラゴン桜のようなことは確かに0%では無い。
しかし、家庭環境で勉強出来なかったりや本当は超賢いのにスポーツや音楽に打ち込んで今までやって来なかった子供がメンタルの強さと体力も活かして方向転換した稀有な例でしか無い。

しかも、全員が理科三類合格した訳では無い。
入りやすいところや適正を判断してエキスパートが指南してのもの。

それを部活もやります。
友達とも遊びます。
家族旅行も行きます。
ゲームもします。
で、Aランクを10ヶ月でなんとかしようとするのは目標妄想の混同も甚だしく、子供の未来に大きなダメージを与えてしまう。

可哀想なのは子供です。

しかし、これは大人になっても稀にあることです。

着実な半歩先の目標を立てずに突然のタナボタを目指す人がいる。

数命判断でもタナボタの人は確かにいます。
しかし、タナボタは『棚』からです。

天からその人めがけてご褒美の凄いぼた餅が落ちてくる訳では無い!

あくまでも、棚の下までは本人が行ってもらわなくっちゃ!

しかも、棚も色んな棚がある。
最高級のぼた餅からショボいぼた餅ののってる棚もある。

半歩前への努力を積み重ねて、目標とするぼた餅がのってる棚までは行ってもらわないとね。

私は天からあなたへぼた餅とは言っていません。
タナボタ運気と言っているのですから。

しかし、沼や穴や裂け目だらけの人生道で『タナボタの棚』すら無い人生の人も居るのですから、超ラッキー。

タナボタなら活かさねば!!
半歩、半歩の目標を掲げて棚の下へは是非にです。


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